◆目的
行政デジタル化が実現されたその先にあるデジタル社会を実現するためには、地方自治体の情報システムの統一・標準化を踏まえ、デジタル3原則(デジタルファースト、ワンスオンリー、コネクテッド・ワンストップ)に基づく業務改革(BPR)により、システムだけではなく業務プロセス全体の最適化を進めることが必要不可欠である。
(図1参照)
しかし、国が進めるシステム標準化においては、図2に示すようにシステム周りの仕様が中心に進められており、基幹システムの機能範囲外、紙ベースの処理で職員負担が大きい業務の部分は仕様書に表現されておらず、業務の標準化が進んでおらず自治体職員任せになっており、BPRにより業務の見直しをすることが必要である。
その際には自治体個別で業務改革を進めるのではなく、複数の自治体が連携して業務の標準化・共通化を行い、人口規模別・業務別に自治体業務のベストプラクティスモデル(TOBEモデル)を用意し、それらを各種システムやサービスの共同利用をすることで効率的に運用していくことが重要である。(図3)
本研究会では、官民一体となり自治体業務の標準化・共通化を進めていくためのBPR手法を学び、BPR推進人材を育成(民間・自治体ともに)することを目的とする。同じBPR手法に基づき、複数の自治体が共同でBPRを進めていくことが、業務の標準化・共同利用につながっていく。
また、民間事業者が自治体業務のBPRを学ぶことで、2025年のガバメントクラウドやシステム標準化後の自治体市場において、新たな業務改善やDXの領域を発掘し、自治体向けのビジネス展開を進めることにつながっていく。
自治体DX推進計画においても「BPRの取り組みの徹底」が重点取り組み事項として掲げられている
◆目標
(1)デジタルガバメント実現に向けた業務標準化・共通化のための意識醸成
(2)業務改革におけるBPR手法の定着
(3)自治体間におけるシステム・サービスの共同利用のための基盤づくり
◆スケジュール