◆目的
デジタル田園都市国家構想の実現に向けた政府における議論では、政府のデジタル基盤整備や地方の課題を解決するためのデジタル実装に加え、「デジタル人材の育成・確保」と「誰一人取り残さないための取組」が掲げられている。当分科会の活動としても、デジタル電線都市国家構想の実現に向け、他分科会が掲げるデジタル基盤整備やデジタル実装を下支えるするデジタル人材の育成に向けた取り組みの方向性を提言・提唱し、デジタル人材が不足する問題の解決に務める。
特に、人口減少が進み、その結果予算の減少も余儀なくされる地方自治体や地域に根ざす企業にとってデジタル化は、都市と地域の距離や時間の壁をなくせるツールとして、生産性を飛躍的に高めるだけでなく、地域に根ざしたより良い生活を実現できるツールとして、その認識を正しくもつ人材が増えること、そして、効果を最大化するための技術導入を推進できる人材の育成は、デジタルシフトやスーパーシティを推し進めるために不可欠な取組である。このように本年度は、特にスーパーシティやデジタル田園都市国家構想の実現を下支えする人材の育成を目的として活動する。
また、前年度同様。各自治体におけるDX推進のため、各地域でDXを推進できるスーパーシティアーキテクトを中心としたプロフェッショナルDX人材(DXコア人材)の育成に関する議論およびデジタルの利活用に関する推進を進めるデジタル推進員のリテラシー強化に関する教育についても継続議論を進める。
◆目標
これまでの議論において、スーパーシティ及びデジタル田園都市国家構想の実現に向けては、全方位での人材育成の検討が不可欠である。当該年度の取組としてまずは、スーパーシティの基盤である都市OSの実現に向けた自治体職員向けおよび実装するエンジニア向けに必要な知識を習得いただく教育コンテンツの整備を進める。具体的には2020年度データ連携基盤技術報告書(スーパーシティのデータ連携基盤に関する調査業務)を参考に、API及びAPIマネジメントやAPIガイドラインによる統一、標準、共通化を実現するために必要な知識をわかりやすく習得するためのコンテンツを整備し、展開していく。
また、昨年同様、プロフェッショナルDX人材(DXコア人材)および、デジタル利活用を推進する地域の人材のデジタルリテラシーの底上げに関する議論についても、内閣府、経済産業省、各種関連団体との連携を進めつつ、会津若松市や下関市、浦添市などでの実証展開を継続検討していく。
さらに、オープンデータやデジタル活用で先進的な取り組みを進めるオープンガバメント推進協議会参画自治体との連携を通して、自治体のデジタル活用・スマートシティ化に向けたデジタル推進の支援を進める。今年度もオープンガバメント推進協議会と議論をしながら教育支援方針を固める予定だが、前述のスーパーシティ実現に向けた自治体職員向けのAPI及びAPIマネジメントやAPIガイドラインに関する教育コンテンツ、さらに自治体DXを推進するための各種コンテンツも一案として検討を進める。
(1)スーパーシティ及びデジタル田園都市国家構想の実現に向けた、都市OSの標準・共通利用のためのAPIに関する各種教育コンテンツ、プロフェッショナルDX人材(DXコア人材)およびデジタルリテラシー底上げのための教育コンテンツの整備・展開
(2)オープンガバメント推進協議会との連携による加盟自治体のDX推進および都市OS導入に向けた自治体職員向け各種教育の検討・実施
◆スケジュール
(1)スーパーシティ及びデジタル田園都市国家構想の実現に向けた、都市OSの標準・共通利用のためのAPIに関する各種教育コンテンツ、プロフェッショナルDX人材(DXコア人材)およびデジタルリテラシー底上げのための教育コンテンツの整備・展開
● 2022年4-9月:教育コンテンツの展開準備
● 2022年10月-2023年3月:教育コンテンツの試験展開(例:会津若松市、下関市、浦添市など)
(2)オープンガバメント推進協議会との連携による加盟自治体のDX推進および都市OS導入に向けた自治体職員向け各種教育の検討・実施
● 2022年4-8月:オープンガバメント推進協議会と当該年度における施策の検討
● 2023年9月-2023年3月:検討結果を踏まえたオープンガバメント推進協議会加盟自治体職員向けデジタル教育の実施