◆目的
第三次国土形成計画(全国計画、令和 5 年 7 月 28 日閣議決定)の推進については国土審議会に推進部会が設置され、北海道および沖縄県以外の 45 都府県を含む 8 圏域について令和 6 年度以降国土交通大臣が国土形成計画(広域地方計画)を決定する見通しである。国土形成計画(広域地方計画)では、圏域ごとに複数の事業をぶら下げる広域連携プロジェクトが選定されるが、それらの広域連携プロジェクトに含まれる事業では広域での業務共通化やデータ連携が進む可能性がある。
一方、デジタルを最大限に活用して公共サービス等の維持強化と地域経済の活性化を図る政府全体の取組としては、新たにデジタル行財政改革会議が立ち上がり(令和 5 年 10 月 6日閣議決定)、デジタル田園都市国家構想実現会議(内閣府、デジタル庁)およびその下位会議としてのデジタルライフライン全国総合整備実現会議(経済産業省)、地域の公共交通リ・デザイン実現会議(国土交通省)等の横断的な政策の整理が進んでいる。これらの成果はデジタル田園都市国家構想総合戦略(2023 改訂版、令和5年 12 月 26 日閣議決定)に一部反映されており、さらに今後、経済財政運営と改革の基本方針 2023(骨太の方針、令和 6年 6 月閣議決定見込み)の地域活性化政策に反映されることが予想される。
地域生活圏研究会では、国土形成における長期的なコンセプトである地域生活圏という考え方を踏まえつつ関連する政策および事例について情報共有をおこなうとともに、前年度に引き続き自治体単位を超えた官民連携における課題や論点を整理し、可能であれば具体的なユースケースについて議論をおこない、国土交通省その他の府省庁の政策がより効果的になるような提言に向けての活動を進めたい。
◆活動内容
① 2023 年度成果であるデジタル版コンセッション方式の評価および具体的なユースケースの適用可能性の検討
② 地域生活圏やデジタル基盤整備を中心とした地域活性化に関する政策動向(政府関連会議、閣議決定、補助金等)の調査と情報共有
③ 研究会参加企業の取組みの共有と官民連携における課題についての議論
◆スケジュール
第 1 回(7 月頃)
・研究会の進め方、骨太の方針を中心とした政策動向の共有
・デジタル版コンセッション方式の評価
第 2 回~第 4 回
・政策動向の共有
・官民連携等に関する情報の共有とディスカッション
第 5 回(12 月頃)・第 6 回(2 月頃)
・取りまとめ案に関するディスカッション